2009年05月24日

ハッサン退職

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カウンターパートのハッサン


御歳 約60歳

このたび定年退職しました


この人、本っ当になんでもテキトー(日本人の考えるテキトーとはレベルが違う)でこの1年間どれだけイライラさせられたことか
責任者としての責任感に欠けるところがあまりにたくさんあって、数え切れないほど意見をぶつけ合った(もとい口ゲンカ笑)した仲でもあります

でも話をすればするほどなぜか心から憎めなくなってくる不思議な存在で、一人また一人とスタッフが辞めていく寂しさを今回も感じました

振り返ると、助けてもらったこともたくさんあり、さりげなく気遣ってもらったこともあり。
テキトーさの中に時々チラリと覗く、ちょっとした優しさと朗らかさが魅力的な人でもありました




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昼下がりの退職パーティー
お酒はもちろんなし、ソーダで乾杯

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「長い間、お勤めご苦労さま」
「ははーっ」

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プレゼントを開けるハッサン
カンガやキコイなどの伝統的な織物とコフィアと呼ばれる帽子




ハッサンが退職し、これでいよいよザンジバルは理学療法士不在となります

そんな状況を見かね、最近診療を手伝ってくれているスタッフ
理学療法士ではないけど、進んで手を貸してくれる心優しい2人です


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リハ科の新責任者 アダム(右)
真面目で仕事熱心な義肢装具士

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ボランティアのよき理解者、看護師シリム
休日にはよく家に誘ってくれる




こうして手の空いたスタッフが他のスタッフに手を貸すようになったのはいい傾向だと思います
患者を待たせて平気でのんびりチャイ(紅茶)をすするスタッフが多かった以前に比べれば、少しはまともなリハが提供できているはずー

スタッフの意識が変われば、もっと充実したサービスができる
ただしそれにはまだまだ時間がかかりそうです




posted by たいよう      at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

イスラムに浸かって思うA

真っ白な衣装とターバンにもじゃもじゃの髭
怪しげなアラビア語
野蛮なテロリストたち


原理主義と呼ばれる一部の過激なムスリム(イスラム教徒)の存在が、欧米諸国(もちろん日本も含む)でのイスラムのイメージを生み出している

だが、そういったイスラムの一面だけをさも全てであるかのように報道し書き立てる欧米のメディアには意図的な情報操作がある

彼らが高々と掲げる正義は欧米的価値観のもと欧米的モノサシで測った自己中心的な基準でしかなく、
彼らが「悪」と判断するものも当然、欧米的価値観のもと欧米的モノサシで測られたものでしかない

テロリストを支持するつもりはない
ただ、イスラム=テロとさえとられかねない間違ったイメージを世界にバラ撒くメディアには共感できない
正しくイスラムを理解しようという意思は、そこには微塵もない


過激派組織の行動はイスラムという名でのみ報道され、イスラム教という大きな括りでのイメージに繋がっている
そして、そのイメージは次第に一人歩きしはじめる

その証拠に、日本にいた頃のイスラム教のイメージはメディアに映る断片的な映像をつなぎ合わせただけの、中身のないハリボテでしかなかった




いまイスラム社会に暮らし、そのイメージはことごとく間違いだったことに気付く
テレビを通して見るイスラムと直接自分の目で見るイスラムとでは大きな違いがある


争いごとのない平和な世の中を追求する精神
秩序を重んじる思想
弱者へ手を差し伸べる慈悲の心

本来イスラムは平和や平等を何よりも重んじる宗教である


テロリスト=イスラムの場合はあっても、
イスラム=テロリストでは決してないということにすぐ気付く



「イスラームは1400年以上に亘って彼らの日常生活のあらゆる規範(生まれてから、子育て、教育、婚姻、出産、犯罪、趣味、を含む死ぬまでの全て)になっているので、欧米風の政教分離というのは考えににくいようになっている。イスラームなしの生活など考えられないのだ。言ってみれば、それは彼らのアイデンティティーそのものであり、欧米風のイスラームに対する偏見や攻撃は、ムスリムにとってアイデンティティーに対する脅威と映っても仕方がない」
(最前線ルポ 戦争の裏側/村田信一/講談社文庫)


まさにその通りだと思う
ムスリムにとってイスラムは日常を規定する全て
おおげさではなく、本当にイスラムを抜きにして日常生活は成り立たない

イスラムを知ることなくしてイスラム社会を語ることはできない
まして、否定することなどできるはずはない




少なくともザンジバルのムスリムは野蛮さとは全く無縁な存在に見える
心優しく純粋で、温もりのある人間である

イスラムに浸かれば、生身の体温を持った信仰心厚いムスリムを目にする
今まで知らなかったイスラムを知り、イスラムが好きになる



イスラム社会に身を置いて初めて感じることができる感覚
ここには100の言葉でも伝わらないリアリティーがある

ザンジバルというイスラム社会で生活するという機会がなければ、きっと自分自身も欧米的な偏向思考に何の疑問も感じないまま埋もれてしまっていた



物事を正しく理解しようとする姿勢



なにもイスラムに限ったことではない

果たして自分はちゃんと真実に目を向けているのか

表面的な一事象にとらわれ、知るべき真実を見失ってはいないか、思考の方角を見失ってはいないか

時には立ち止まり、物事をいろんな角度から眺めることのできる人間になりたいと思う

ラベル:イスラム 理解
posted by たいよう      at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月19日

水と書いてマジ

水道が復旧

最近のうれしい出来事です


やっと。

やっと水majiが出るようになりました 


水と書いてマジ
マジ、大事



断水の日から始まった水汲み

お世話になっていた近所の水道はみなの酷使で蛇口が壊れ
そのお隣はタンクが枯渇

日に日に水汲み場は遠くなる一方でした


20リットルのバケツを2つ抱え、休み休みトボトボ歩く200m
果てしなく長い・・・


肩周りの筋肉痛が治まる暇なし




水の使い方も一考・・・

・食器はちり紙で汚れを拭き取ってから洗う
・フライパンにアルミホイルを敷いて調理
・洗濯・風呂の回数を減らす
・一度使った水はトイレの流しにとっておく

このあたりは水節約の常識
断水半年ともなれば

・洗い物は雨水を利用
・トイレだけ目当てにレスランに出入り
・近所のリゾートホテルでこっそりシャワー拝借

このあたりも朝飯前



順応というべきか麻痺というべきか

イライラ・ストレス → 諦め → 発想の転換(肉体改造) → 受容
 
無理やりその環境に囲まれれば
たとえ水のない暮らしとはいえ
慣れてしまいます




でも



やっぱ長かった〜〜〜〜〜!






蛇口から一滴の水も出なくなったあの日から半年
ビクトリアフォールズで際限なく流れ落ちる水の塊を眺め、世界にはこんなに水があるのかと感じたあの日からひと月



流れる水は生きている

蛇口から勢いよく流れ出る水を見て最初に思った感想です








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お駄賃200シルの助っ人たち
重すぎたのか、20m程運ぶ間に日が暮れてしまった


posted by たいよう      at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月09日

アフリカの生き物たち2

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リハ室にワニ(?)出現。通称グルグル 体長約30cm

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グルグル after ・・ ではなく雨を待ち焦がれるトカゲ。猛暑でミイラ化 

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ちっこいサソリも出ます

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殺人アリ 性格が凶暴でなんにでも噛み付く 踏むと危険

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熟睡中のコウモリ 石が当たっても起きない熟睡っぷり。

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逆さまにしてみる あれ、バンザイ?

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不気味な鳥 in アルーシャ

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預言者モハメドを噛んだとされる犬は、イスラム教徒に好かれないそう

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クジラの背骨 隣の辞書が小さく見える

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貝の展示品 てかただの缶詰でしょ。 赤貝味付

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人類の起源 タンザニアから矢印が始まっている
人類はスワヒリ語でズバリmwanadamu(アダムの子)

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現代のmwanadamu。 異様なマユゲはバンボという化粧のしわざ

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進化するmwanadamu。 スネに人類の面影が残る

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ある日の同期隊員の足
mwanadamuに憑りつくとされるmwanatotoro







最近は、丸々太ったネズミが家の中によく出没して食べ物を漁るのが一番の悩みです
大切な日本食では飽き足らなくなったのか、なぜか蚊帳まで派手にかじられました

中途半端に機密性の高いわが家は、動物や虫がつい入ったが最後、出られなくなってしまうということが多いようです



ラベル: ネズミ
posted by たいよう      at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大雨季です

2月末に職場で盗難にあって以来、行方不明だった愛車チャリ1号

この前、いつものように道行く自転車をしげしげと観察しながら出勤してたら、偶然見っけました!

しかも、病院の駐輪場で



乗ってた若者いわく「友達に借りた・・・」

目泳いでるよ


そのまま警察署に連行

若者はその後トンズラしたようですが、自転車は無事帰ってきました〜

しかも、鈴のおまけ付き



似たような自転車が多くても愛着ある姿かたちは忘れないもので、見かけた瞬間にビビビっと

大した特徴があるわけでもなくステッカーも剥がされていたけど、分かるもんですね






大雨季に入って一月半

ザンジバルはようやくドバっと雨が降る雨季らしい雰囲気になりました

日本の梅雨とは違い急に降って短時間で止むので、日に焼けた雨上がりのアスファルトから湯気が立ち上り、まさに「ムシアツイ」という表現がぴったり

洗濯物が全然乾かないしふえるワカメの袋も破裂寸前


早くカラッとした天気になって欲しいザンジバルの空です





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明日は晴れるかな



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リハ室からの眺め
晴れ間に輝く青いインド洋
ラベル:
posted by たいよう      at 21:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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